
コード進行スタイルブックって本を見つけたけど、どんな内容なの?
こんな風に購入を迷っている人のために【コード進行スタイルブック】の感想をかいてみます。
僕も曲作りの幅を広げるために読んでみましたがレベルとしては「音楽理論を少し知っている」ぐらいの人が読むとちょうどいいと思います。
もしくは、曲作りで行き詰っている人です。
この本を読めばコード進行の幅が広がります。
この本で覚えられる内容を書いておきます。
コード理論の基礎知識
このセクションではコード理論の基礎について簡単ですが、解説してあります。
コードは高さの違う2つ以上の音を同時に鳴らしたときにミックスされた音のことです。
インターバル
2つ以上の音の高さの距離をインターバルと呼びます。
完全音程
ドをルートと考えると、ファ、ソ、1オクターブ上のドがそれにあたります。
- ド・・・完全1度
- ファ・・・完全4度
- ソ・・・完全5度
- 1オクターブ上のド・・・完全8度
になっています。
長音程、短音程
長、短ともに2、3、6、7のインターバルに存在しています。
ドから見てミは長3度で、ミ♭は短3度になります。
増音程(aug) 減音程(dim)
ドから数えてソ♭が減5度、ドから数えてソ#が増5度になります。
コードの仕組み
それぞれのコードがどのような音で構成されているのか確認しましょう。
ルートはCで説明されています。
三和音
メジャートライアド
- ルート
- 長3度
- 完全5度
を組み合わせたコードで明るい響きです。
マイナートライアド
- ルート
- 短3度
- 完全5度
を組み合わせたコードで暗い響きです。
四和音
四和音とは、三和音に6~7度の音を付与した4つの音で構成されたコードです。
6thコード(C6、Cm6)
メジャートライアドに、長6度を付与したコード。
メジャー7thコード(CM7)
メジャートライアドに長7度を付与したコード。
マイナー7thコード(Cm7)
マイナートライアドに短7度を付与したコード。
マイナー7th(♭5)コード(Cm(♭5))
減3和音に短7度を付与したコード。
マイナーメジャー7thコード(CmM7)
マイナートライアドに長7度を付与したコード。
7thコード(C7)
メジャートライアドに短7度を付与したコード。
オーギュメント7thコード(Caug7)
増3和音に短7度を付与したコード。
サスフォーコード(Csus4)
3度の音を完全4度に変えたコード。
アド9thコード(Cadd9)
メジャー・マイナートライアドに9度を付与したコード。
ディミニッシュコード
- ルート
- 短3度
- 減5度
- 減7度
で構成されています。
テンションコード
基本的なコードに9度、11度、13度などの音を付与したコード。
ダイアトニックコード
メジャーダイアトニックコード
キーがCで基本となる音階はドからはじまるド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ですが、このスケールの各音に3度ずつ音を積み重ねていくと下記のようなコード群ができます。
トニック、ドミナント、サブドミナント
トニックコード
キーの主音をルートとするコードで、基本的にどんなコードにも進行できます。
ドミナントコード
キーの(Ⅴ)をルートとするコードで、原則的にはトニックコードに進みます。
キーがCならばG7です。
サブドミナントコード
キーの(Ⅳ)をルートとするコードで、ドミナントコードへ進むことが多いです。
キーがCならばFコードです。
コード進行の基本、終止形
終止形
コードとコードが連結することによって生じる流れをコード進行といいます。
コード進行の中心となるのが終わったという感じを与える終止形です。
3コードによる終止形には2種類あります。
ドミナント終止
ドミナントコード(Ⅴ)からトニックコード(Ⅰ)へ進行することをいいます。
キーがCならばG7→Cです。
サブドミナント終止
サブドミナント(Ⅳ)からトニックコード(Ⅰ)へ進行することをいいます。
キーがCならばF→Cです。
代理コードの終止形
代理コードを加えることで、コード進行にバリエーションがつき、拡がりをあたえられます。
偽終止
ドミナントコード(Ⅴ)から、Ⅲm、Ⅵmといった代理コードへ終止するパターンです。
最もスムーズなコードの流れ(ツー・ファイブ・ワン)
ドミナントコード(Ⅴ)からトニック(Ⅰ)への流れは力強い流れです。
ドミナントコード(Ⅴ)の前にサブドミナントコード(Ⅳ)を配置した、Ⅳ→Ⅴ→Ⅰも良く見られます。
サブドミナントをⅡm7に置き換えると、Ⅱm7→Ⅴ7となりこれをツー・ファイブといいます。
Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰをツー・ファイブ・ワンといいます。
その他マイナーダイアトニックや裏コードについても解説してあります。
初心者には少し難しい内容ですが、勉強しておいて損はありません。
曲の構成について
どんなコード進行でもただ並べただけでは曲の形にはなりません。
ここでは基礎の形式からポップスやロックなどで聴かれるようなパターンを紹介していきます。
セクション
イントロ
曲の冒頭につき、その曲の雰囲気を作る前奏のことです。
Aメロ、Bメロ
メロディののったセクションを登場順からAメロ、Bメロと呼びます。
サビ
曲の一番印象的なメロディのセクションがサビで、サビを繰り返したあとにさらに盛り上げる大サビと呼ぶセクションがある曲もあります。
ソロ
ギター、ピアノ、サックスなどによる間奏部分
エンディング
曲の最後に余韻をあたえる部分。
その他様々な曲の形式を紹介してくれています。
様々なコードの使い方と参考曲を紹介
メジャーキーでの3コード
C→F→Gの進行です。
安定感のある
- トニックコード(Ⅰ)
- サブドミナントコード(Ⅳ)
- ドミナントコード(Ⅴ)
と進むコード進行です。
参考曲
ザ・ハイロウズ・・・日曜日よりの使者
ザ・ビートルズ・・・プリーズ・プリーズ・ミー
3コードの色々なパターンのコード進行と参考曲を学べます。
4コード 循環コード
循環コードの基本方と言えるコードパターンです。
トニックコードから始まって他のコードを経て再びトニックコードに戻ってくるコード進行のことです。
C→Am→F→Gなど。
参考曲
ゆず・・・友達の歌
ザ・ブルーハーツ・・・リンダリンダ
その他様々な循環コードのパターンを学ぶことができます。
トニック以外から始まる逆循環タイプも紹介されています。
コードの順番を並び替え
トニック、サブドミナント、ドミナントの順番を並び替えた進行。
トニック(Ⅰ)→ドミナント(Ⅴ)→トニック(Ⅵm)→サブドミナント(Ⅳ)と進むパターンです。
C→G→Am→Fなど。
参考曲
ザ・ビートルズ・・・レットイットビー
KinKi Kids・・・フラワー
スピッツ・・・空も飛べるはず
その他様々な順番並び替えコード進行が紹介されています。
ダイアトニック並進行
通常のダイアトニック並進行
ダイアトニック進行において、ルート音が上昇していく進行をウォークアップと呼びます。
C→Dm→Em→F
ド→レ→ミ→ファとスケールと順に上がっていく進行です。
ドミナントがないので落ち着いた感じを保ちながらも進行で上昇していくコードです。
参考曲
CHAGE&ASKA・・・SAY YES
ザ・ビートルズ・・・ヒア・ゼア・アンド・エブリホエア
その他様々なダイアトニック並進行のコードパターンが紹介されています。
クリシェ
キーがCの場合、C音→B音→B♭音→A音と半音ずつ下がっていくラインが作られる進行です。
C→CM7→C7→Fなど。
参考曲
ザ・ビートルズ・・・サムシング
プリンセスプリンセス・・・ダイアモンド
オン・コード
ベース音がⅠ音→Ⅶ音→Ⅵ音→Ⅴ音→Ⅳ音とスケールに沿って下降していく進行です。
C→GonB→Am→G→Fなど。
参考曲
宇多田ヒカル・・・First Love
福山雅治・・・桜坂
その他2コードタイプやブルースで使えるコード進行も紹介してくれています。
まとめ
この記事では【コード進行スタイルブック】を読んだ感想を書いてみました。
この本を読むレベルの人は下記のような人です。
- 音楽理論を少し知っている
- 曲作りのためにコード進行を勉強したい
楽器を始めたばかりの人には難しい本だと思います。
できれば少し音楽理論を勉強してからこの本を読んでほしいです。
この本で学べる事
- 様々なコード進行
- 参考曲も紹介されているので、似たような曲を作れるようになる
- コード進行から曲を作れるようになる
このようなことが学べます。
曲作りのネタに困っている人はこの本のパターンを使えば幅が広くなります。
おすすめの本です。