
こんな悩みがある人も多いと思うので、調声のやり方を書いていきます。
・各パラメータの解説
・各パラメータを変化させたときの音声の変化 |
この記事ではこの2つについて書いています。
オリジナルの曲を作った時に、各パラメータの調整がスムーズにできるようになります。
ボーカロイドを人間の歌い方に近づける方法は下記を参考にしてください。
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目次
ボーカロイドを人間の歌い方に近づける調整方法(脱初心者向け)
ノート(音符)の入力や歌詞を入れてみたけど、いかにもボーカロイドって感じで機械的であんまりよくないような感じがする。 上手い人は調教とかってどうやってるの? いまのクオリティの曲だと人に聞かせるのが恥 ...
各パラメータの解説
初音ミクの各パラメータの解説をします。
①Volume
音量を調整するパラメータです。
●0から40まで上がっていくようにパラメータを作ってみました。
0から40まで上がっていく音声
●ボリュームがずっと40のままの調整
40のままの音声
音声は50がMAXです。
②PAN
PANは音が左右どちらから聞こえるかを調整するパラメータです
左から右へと音が移動していくように調整した画像
左→中央→右へと音が移動する音声
- -63にすると左だけから聞こえます
- 0にすると左右から聞こえます
- 63にすると右だけから聞こえます
③VEL
VELはベロシティのことです。
ベロシティは子音と母音を調整するパラメータで、
例えばさという言葉はsとaでできていて、sは子音aは母音になっています。
このsの部分の調整をするパラメータです。
さだと変化が分かりやすいのでさで調整した音声を紹介します。
ベロシティを0にすると実際に音を入力した音よりも早く発音するようになります。
ベロシティが0の時の音声
ベロシティを127にすると音を入力したところから発声を始めます、127がMAXです。
ベロシティを127にした時の音声
ベロシティが低い方がバラードに向いていると思います。
④DYN
DYNはダイナミクスで値が大きいほど力強い発声になります。
0・・・細く弱い声
127・・・力強く大きい声
127がMAXになります。
0から127へDYNが移動していく調整
0から127にDYNが移動する音声
⑤BRE
BREはブレシネスの略です。
ブレシネスは0~127まで調整可能です。
ブレシネスを0に調整
ブレシネスを0にした時の音声
ブレシネスを127に調整
ブレシネスを127にした時の音声
ブレシネスを127にするとかすれたようなハスキーな声に変わります。
⑥BRI
BRIはブライトネスの略です。
ブライトネスは0から127まで調整できます。
ブライトネスを0に調整
ブライトネスを0にした時の音声
ブライトネスを127に調整
ブライトネスを127した時の音声
ブライトネスを低くするほどこもった声になります。
⑦CLE
CLEはクリアネスの略です。
クリアネスは声の明るさを調整するパラメータです。
0から127まで調整できます。
クリアネスを0に調整
クリアネスを0にした時の音声
クリアネスを127に調整
クリアネスを127にした時の音声
クリアネスは値を高くするほどキンキンとした甲高い音声になります。
⑧OPE
OPEはオープニングの略です。
オープニングは口の開き方の表現を調整するパラメータです。
0から127まで調整できます。
オープニングを0に調整
オープニングを0にした時の音声
オープニングを127に調整
オープニングを127にした時の音声
値を0に近づけるほど暗いような発声になります。
⑨GEN
GENはジェンダーファクターの略です。
0から127まで調整できます。
GENを0に調整
GENを0にした時の音声
GENを127に調整
GENを127にした時の音声
GENの値を高くすれば大人っぽくなり、値を低くすると幼い声になります。
GENは変化の大きいパラメータなので扱いの難しいパラメータです。
⑩POR
PORはポルタメントタイミングの略です。
0から127まで調整が可能です。
ポルタメントタイミングを調整するとしゃくり上げを表現することができます。
ポルタメントタイミングを0に調整
ポルタメントタイミングを0にした時の音声
ポルタメントタイミングを127に調整
ポルタメントタイミングを0にした時の音声
値を高くするほどしゃくり上げを強く表現できます。
⑪PIT/PBS
PIT/PBSはピッチベンドといいます。
ピッチベンドは-8192~+8192まで調整できます。
ピッチベンドは音階を変化させるパラメータです。
ピッチベンドを-8192~+8192まで変化させた調整
ピッチベンドの変化の音声
PITの値を上げるほど音程が高くなっていきます。
⑫GROWL
GROWLはグロウルの略です。
グロウルは0から127まで調整できます。
グロウルの値を高くするほどガラガラ下声になります。
グロウルを0から127に調整
グロウルを0から127に調整した時の音声
値が127に近づくほどガラガラになっていくのが分かると思います。
⑬Vibrato
Vibratoはビブラートのことです。
Vibrato Depth・・・ビブラートの揺れを調整します
Vibrato Rate・・・ビブラートの速さを調整します
どちらも0にするとビブラートはかかりません。
Vibrato DepthとVibrato Rateは0から127まで調整できます。
ビブラートを127に調整
ビブラートを127に調整した時の音声
1、設定をクリックします
2、Piapro Studioの設定をクリックします
3、オートビブラートを有効にするにチェックを付けるとビブラートがかかります
4、ビブラートの長さを0%にするとビブラートはかかりません
5、ビブラートの長さを100%にすると入力したノート全てにビブラートがかかります
6、ノートの下にある波を調整することでビブラートの長さを調整することもできます
下記はビブラート0%になります。
7、波を左いっぱいまで引き延ばすとビブラート100%になります。
8、ビブラートの種類が選べます
- Normal・・・通常の速さのビブラートです
- Extreme・・・強いビブラートです
- fast・・・早いビブラートです
- Slight・・・弱いビブラートです
⑭Cross Synthesis
Cross Synthesisはクロスシンセンスと読みます。
クロスシンセンスは音色をミックスできるパラメータです。
0から127まで調整できます。
1、左上のアイコンをクリックします
2、2NDをクリックして2nd singerを表示します。
3、左が1st singer 右が2nd singerです
4、2nd singerを変更する
Macはcommand+E、WindowsはCtrl+Eを押します。
5、2ndの音色を選びます
6、1st singerから2nd singerに変化
0の時点では1stsingerですが、127になると2ndsingerに変わります。
- 0・・・1st singerのみ
- 60・・・1st singerと2nd singerのミックス
- 127・・・2nd singerのみ
のように変化します。
歌唱スタイルの調整
歌唱スタイルでは様々な調整ができます。
1、設定をクリックします
2、Piapro Studioの設定をクリックします
3、歌唱スタイルをクリックします
4、音程
ベンドの深さ・・・値が大きい(強めのしゃくり)値が小さい(弱いしゃくり)
ベンドの長さ・・・値が大きい(遅いしゃくり)値が小さい(早いしゃくり)
5、音量
ディケイ・・・値が大きい(声を短めに切る)値が小さい(声が最後まで伸びる)
アクセント・・・値が大きい(アクセントが強い)値が小さい(アクセントが弱い)
プリセットから選択する
- normal・・・普通の状態です
- accent・・・各音の頭のアクセントが強調されます
- storong accent・・・強いアクセントがつきます
- legato・・・弱めのアクセントでベンドが深くなります
- slow legato・・・legatoよりも弱いアクセントになります
6、発音
ベロシティとオープニングは上記でも説明しましたが、ここでも調整ができます。
ベロシティとオープニングを調整するとここの値にも反映されます。
まとめ
初音ミクを例にして、ボーカロイドの各パラメータの調声方法を書いてみました。
ボーカロイドの調声は人間らしさを出すための作業です、様々なパラメータがあって大変な作業ですがやる価値はあります。
人間に近い調声ができれば感動できます。
またボカロPとして有名になることも可能です。
曲風によってどのような調整をすればいいのか色々工夫してアレンジしてみてください。
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