アストリアスって何?という人へ向けて、このページではアストリアスギターについて紹介していきます。
≪目次≫
- アストリアスとは?
- アストリアスのこだわり
- ラインナップ
- 60周年を記念した限定モデル!
アストリアスとは?
アストリアスという名のギターブランドです。
福岡県久留米市のアストリアスワークショップで作られているハンドメイドのギターであり、約15名の職人が手掛けています。1962年創業。今年で60周年を迎えました。
創業当時は湿度の高い九州での生産は、トラブルが多く返品が相次いだそうですが、そうした問題を乗り越え今の地位と信頼を獲得しています。
『偉大なギターといえども、弾きやすくなくてはならない』
この言葉はアストリアスの職人たちが掲げているコンセプトです。
かっこいいだけではない、ギタリストへの配慮、ブランドのプライドを持った職人たちの実力と思いを反映したギターが生み出されています。
ギタリストへの細かな配慮を徹底し作られたギターは国内外から高い評価を受けています。
アストリアスのこだわり
その①全てのギターは単板を使用している
そもそも単板って…?
ギターのボディには単板と合板があります。
簡単に説明すると、
単板とは一枚の木の板から作られているもの。合板に比べ振動が繊細に伝わる為音色がとても豊かなことが特徴です。
合板とは別々の板を重ね合わせて作られているもの。単板に比べると性能は落ちますが、安価で購入ができます。
アストリアスのギターは杉・ドイツ松・シトカスプルースを問わず、どのモデルもトップ材には単板を使用しています。
製造過程ではトップ材の切り出し後、叩いて響きを聞き、その音色に合わせて一枚一枚の厚みを調整しているそう…!
その②ネックの握りやすさを追求している
アストリアスを手に取るとネックの握りやすさを実感する事でしょう。
その理由は、フレット両端の指板側面の仕上げに留意していること。
ギターは湿気や外気の急激な変化によって割れが生じる場合がありますが、指板加工では、ポジションマークの埋め込み作業後にネックと指板材の接着作業を行い、指板裏側に溝を掘り木の収縮する力を逃がし割れを防いでいます。
コンセプトに掲げている通り、アストリアスの魅力はその弾きやすさにあります。
一つ一つのギターを木材からカットし、組み立て、研磨、塗装、調整を丹念に正確に行う技術は創業当時から試行錯誤し培ってきた証。
その弾きやすさはプロアマ問わず幅広い層から愛され続けています。
ちなみにアストリアスは公式のインスタグラムアカウントがあります。
Instagram:asturias_guitar
アカウント内では製造工程の写真をアップしていることが多いので是非見てみてください。
普段ギターがどう作られているか、筆者もあまり考えたことはなかったのですが、製造工程を知っていると実際にギターを手にした時いつも以上にギターが愛くるしくなります。
その③板の管理を徹底している
ギターの生産で欠かせないシーズニング(含水率が一定となるようコントロールを行う工程)は木材を安定させる為5年以上の年月をかけて自然乾燥させています。
その後、湿度と温度の徹底管理された部屋で数か月かけて乾燥させます。
ラインナップ
アストリアスが生み出している製品は大きく分けて3つ。
クラシックギター・アコースティックギター・ウクレレがあります。
ギターだけでなくウクレレも手掛けているのですね。
それぞれのアストリアスの製品を紹介していきます。
クラシックギター
・レギュラーモデル
初心者から上級者用、多弦ギターから合奏用まで幅広いラインナップがあります。
・トラディショナルワークス
今までとは全く違う音作りを目指したシリーズ。
ボディはやや小ぶり。ブレーシングなどの内部構造もボディに合わせ再設計をしています。
・ツジ
四十数年に渡り、アストリアスの設計技術を支えた『辻渡』によって設計されました。
オリジナリティ溢れるモデルが高く評価を受け、バランスのいい透明感ある音色が特徴のギター。
・アドバンスシリーズ
クラシックギター制作の歴史の中で生まれた、革新的なアイディアを取り入れた新機軸。
・ショートスケール
その名の通り、小型ボディが特徴のショートスケール。
内部刀木の構造を大幅に変更したことで小型ではありますが、音色とっても豊かです。
クラシックギターとはガット・ナイロン・フロロカーボンなどの弦が張られたギターのこと。
温かく柔らかい音色が特徴で、メロディと伴奏を弾くソロギターのスタイルが多いです。
アコースティックギター
・Dシリーズ
定番のDシリーズは大型のボディと迫力のあるサウンドが特徴。
・ECシリーズ
ボディは小ぶりなので女性の方にもおすすめ。
ビビッドなサウンドがお好みの方や弾き語りライブを楽しみたい方向けです。
演奏性に優れ、音の立ち上がりが早いことが特徴。
・ソロシリーズ
フィンガースタイルでの弾きやすさを重視した弦高が特徴。
低音から高音までバランスよく鳴ります。
どのポジションでも弾きやすく、指先の微妙なタッチを余すところなく表現可能です。
・トラッドシリーズ
アストリアスの新しいヴィンテージスタイルとなります。
細部のスペックにアストリアスならではのこだわりアイディアを詰め込んで製作された渾身のモデルです。
・ピックアップ搭載
ライブにおすすめのエレアコ。
各機種の特性に合わせ、選び抜いたピックアップを搭載しています。
アコースティックギターは固いスチール弦の為キラキラした音が鳴ります。ポップスを演奏する際多く用いられます。
ウクレレ
・ソロウクレレ
ウクレレとはフレットが施された小型で4弦のギターに似た弦楽器です。
ハワイアン音楽に使用されることが多く、ハワイの楽器と言えばウクレレを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
アストリアスのウクレレはソロ・プレイ用にアビリティーを追及しています。
ソロウクレレはオリジナルのシリーズで、既存の枠にとらわれない、ソロ・プレイ専用のウクレレを生み出しています。
60周年を記念した限定モデル!
今年でアストリアスは創業60周年を迎えました。
60周年を記念してスペシャルな限定モデルの販売を予定しています。
現在第二弾まで限定モデルを発表しているので紹介していきます。
◆第一弾 E.C.Emblem CW
こちらは輝かしいメキシコ貝パフーリングと赤いパドゥークバインディングの対比が美しいECエンブレムCWです。
発売予定日:2022年2月 ※限定6本
価格:400,000円(税抜き)
詳細
表面板:ジャーマンスプルース単板
横・裏版:インディアンローズウッド単板
バインディング:パドゥーク
ネック:マホガニー
スケール:645.2㎜
指板:エボニー
指板幅:45㎜(ナット)
駒:エボニー
塗装:ラッカー
糸巻き:ゴトーSE700-06M-CK
付属ケース:ボブレンBL-AW
◆第二弾 Double Top/Double Sides
音色が幅広く豊かなコンサートモデルのダブルトップダブルサイドです。
ボディの剛性は落とさずにトップ材を軽量化し、二重構造のボディサイドがきちんと支えることでより一層音量のアップを実現しているそう。
発売予定日:2022年8月 ※限定4本
価格:600,000円(税抜き)
詳細
表面板:米杉/NOMEX®/米杉
横板:インディアンローズウッド二重構造
裏板:インディアンローズウッド単板
ネック:マホガニー
スケール:650mm
指板:黒檀(セミ・レイズド)
指板幅:52mm(ナット)
駒:ハカランダ
塗装:表面板:セラックニス仕上げ/横・裏板:ラッカー仕上げ
糸巻き:ゴトー 510
付属ケース:スーパーライトCGケース
節目となる60周年に相応しい、こだわり抜かれた限定ギターです。
いかがでしたでしょうか。
アストリアスのギターには職人の思いや魅力がたくさん詰まっています。
これからマイギターを持ちたいと考えている人で、あなたに合った一本がアストリアスのギターの中にあればいいなと思います。